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「加藤登紀子コンサート2021 時には昔の話を 〜生きるための歌〜」

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2020年に歌手生活55周年をむかえた加藤登紀子さん。
昨年6月に予定していた55周年記念コンサートは、コロナウイルスの感染拡大により残念ながら中止に。
あらためて2021年5月29日(土)、京都芸術劇場 春秋座にてコンサート「加藤登紀子コンサート2021 時には昔の話を 〜生きるための歌〜」が開催されます。
また、浄土真宗本願寺派が加藤さんの作曲で愛唱歌を作成。西本願寺で発表会が行われました。

「加藤登紀子コンサート2021 時には昔の話を 〜生きるための歌〜」

今回のコンサートでは55周年への思いも込めて、これまでに歌ってきた代表曲の数々を網羅。
2部構成で、第1部は加藤さんのオリジナル曲と日本の歌、第2部はシャンソンや外国の曲を中心とした内容になります。
新型コロナ対策として、座席を半分にして、昼と夜の2回公演となります。

親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年讃法要記念 愛唱歌

2023年に宗祖・親鸞の生誕850年、2024年に浄土真宗の立教開宗800年をむかえる浄土真宗本願寺派。
これを記念して愛唱歌を制作。歌詞を一般公募し、応募された1262点の中から3作品が入賞し、審査委員長である加藤さんの作曲で3曲の愛唱歌が完成しました。
4月15日には浄土真宗本願寺派の本山・西本願寺の御影堂において発表会を開催。加藤さん自らの歌唱でお披露目されました。

発表会の後には会見が行われ、コンサートについて、愛唱歌について、その思いを語ってくれました。

登紀子さん:
京都芸術劇場 春秋座
の公演は、本当は去年(2020年)、55周年ということで企画してたんですけど、1年のびて開催することになりました。
西本願寺さんの愛唱歌を発表するというような、このような素晴らしい機会と重なることができて、「55周年」は集大成で56年目からが次のスタートと思っていましたので、とてもいいご縁をいただいたと思っております。
今回「時には昔の話を」というタイトルをつけてるんですけど、去年、今年、いろんな意味で私たちは人類史の中での大きな曲がり角のような、そんな時代を生きてるんだと思いました。

ちょうど『紅の豚』(主題歌、声優として参加)が1920年代を表現している映画なんですね。
第一次世界大戦が終わってやっと人々が解放されて、これから戦争のない時代を作りたいと願っているときに、もうすでに次の戦争が始まっているというような、とても歴史の中では暗い時代を描いています。
暗い時代の中でありながら登場人物たちがたいへん生き生きとしていて、エネルギッシュで、そして夢に燃えているというところが『紅の豚』の素晴らしさだと思っています。

第一次世界大戦の頃からの100年というのが、人類をいったいどこへ連れていこうとしたのかという意味で、私たちもすごく大事な100年を生きたんだと思います。
その大事な100年のうちの3/4を私は生きたということで、この100年のことを語るコンサートにしたい、この100年をじっくり語ることによってこれからの未来を素敵なものにしていきたいという願いをこめて、このコンサートのプログラムを作っています。

今回のコンサートは1部と2部に分かれていて、1部は私のオリジナルと日本の歌でこの100年という時間の流れのようなものを思いおこさせるような、そういうプログラムを考えています。
その1部の中で、今回みなさんに聞いていただいた3曲の愛唱歌を紹介させていただこうと思っています。

2部は、私がデビューからずっと手がけてきたシャンソンや外国の曲を日本語訳したものなどを含めて、ヨーロッパを駆け巡った100年というのを思いおこせるようなプログラムを考えています。

今回の愛唱歌は偶然ですけど3曲とも花がテーマなので、今日のお披露目会は私にしては珍しく花柄のドレスで歌わせていただきました。
花というのはブームになる時期というのがあって、それはこれから元気になりたい、これから明るい方向に向かいたいというときに、やはり「花」というテーマが心に浮かぶんだと思います。

ちょうど私の代表的な歌の中に『100万本のバラ』という、80年代の中頃から歌い始めて本当に長く歌ってきた歌ですけど、やはりこれも無限大の愛の歌というか、失恋の歌なんですけど、それにもめげず夢を抱き続けたというような意味で、とてもロマンチックな夢いっぱいの歌なんです。
デビューの頃から大事に歌ってきた『琵琶湖周航の歌』、それから『知床旅情』、やはりその歌詞の中にも花が登場します。
そういった私の歌ってきた歌の流れの中に、今回の3つの歌がとても素敵な花を咲かせてくれたと思い、この出会いをとてもありがたいと思っております。

――愛唱歌の歌詞をはじめてご覧になったときの印象は?

登紀子さん:
歌詞に優劣をつけるというのは難しいですよね。
絞り込んだ中で、もったいなかった詩もいっぱいありました。

『みんな花になれ』はとても覚えやすくて、小さいお子さんでもすぐに歌えるような、童謡や唱歌のような感じで作ってみました。

『つなぐ命』はどちらかというとポップス的な、とてもステージ映えするというか、歌いがいがある歌だと思っています。
親鸞聖人が伝えようとする、みんなバラバラに生きているようだけど私たちは必ずどこかでつながっている、命は全部つながっているし、この世を去っていく者と生まれてくる子どもたちもつながっているというような、すごく大事なメッセージが込められていると思います。

『おくりもの』は、私は恋人に送る歌だと思い、とっても優しい素晴らしいラブソングだと思って曲を作らせていただきました。
(コロナ禍の影響で)自分自身の中にある思いを届けたいけどなかなか届けられない、そういう中でこの「おくりもの」というのはすごく普遍的な意味で大きなテーマ、大事なテーマだと思います。

この3つの曲がそろって愛唱歌になっていけばいいなと思っています。

――愛唱歌の歌詞の審査委員長を、どのような思いでお受けになりましたか?

登紀子さん:
歌詞を公募して、1262通というたくさんの詩が応募されたというのが、ちょっとびっくりしましたね。
これだけの方が応募してくださったということは、やはりこの時期、人々が自分の思いをなにかに託して伝えたいというような気持ちがとても強かったのかと思います。
当初、そんなにたくさん集まるとは夢にも思ってなかったので、とても嬉しかったです。

新しい詩と出会うというのは、私の中で新しいページが開かれるというような、窓を開けるというような感じですね。
とても楽しみに詩が集まるのを待っていたわけですけど、(コロナ禍の影響もあって)時間だけはいっぱいあるという、私の中では珍しいこの1年間をすごしていて、せっかくだからすごく丁寧に取り組みたいなと思いました。
この1262の詩すべてに目を通させていただきましたし、すごく新鮮な一行があったり、こういう歌の作り方もあるのかとびっくりするようなものもあったり、本当に楽しい出会いがありました。
ですから、これだけの方が詩を書いて、歌にしたいというのを思ってくださった、直接に会うことはできないけど、この歌を作るという仕事を通じてすごくたくさんの方と出会えたいうことが、私はとても嬉しいです。

――親鸞聖人に共感されることはありますか?

登紀子さん:
親鸞聖人は、人々が中心で、1番大切にされなきゃいけないという、そういうことを言った人だと思うんですね。
親鸞聖人の教えというのは、本当にたくさんの、それこそ全ての人々に救いの手が必要だという、そういうとても大事なメッセージだったと思います。
その意味で、私自身はとても共感を持ちながら学ばせていただいている1人です。

――小さい頃は京都で過ごされたそうですが。

登紀子さん:
私は小学校に入る前から中学一年の夏休みまで京都の上賀茂で過ごしました。
ですので、子供時代の記憶では四条より南には来たことはないかな。
ほとんど上賀茂のほうで過ごしていたので、印象に残っているのは賀茂川の流れと、比叡山の風景ですね。

――愛唱歌に選ばれた3つの歌詞の共通点、選考の基準みたいなものはありますか?

登紀子さん:
外来語が入っていないのはたまたまですね。
あまり宗教ぽくないほうがいいんじゃないかというのは、(審査の時の)共通の思いだったんですけど、応募作の中にもそんなに多くはなかったですね。
『つなぐ命』の中で「永遠の火」とありますが、元の歌詞では「送り火」となってたんですね。
(浄土真宗では)仏さまはお盆の期間だけこちらに戻ってくるという考え方ではなくて、いつも側にいらっしゃる、共にあるということを初めて知りまして、この部分は「永遠の火」に直させていただきました。

――ご自身で作詞作曲をされる時と、詩が先にあって曲をつけるときの、作り方の違いはありますか?

登紀子さん:
私は自分自身で作る歌も、『知床旅情』や『琵琶湖就航の歌』のような他の方が作られた歌も大好きですし、中島みゆきさんや河島英五さんといったいろんな方の曲を歌ってきましたし、それはほとんどないですね。
今回は詩が先にありましたけど、私自身の中でも曲と詩が一緒にできるケースも、『わが人生に悔いなし』のように詩が先にある場合もありますけど、私が歌いたい気持ちになるように作ってるというのが正直なところです。
今回は詩だけで最優秀作を選ぶのは難しいから、最終選考の前に曲を作ったんですね。
とてもスムーズに曲ができて、とても楽しいお仕事させていただいたと思います。

――お寺で歌われたご感想は。

登紀子さん:
お寺の本堂でコンサートというのはそんなに珍しいことではなくて、大好きです。
とても気持ちが落ち着く場所ですし、声の響きがいいですし、後ろから力をもらってる感じがします。
今日は緊張するような雰囲気が漂いすぎていたところがあるんですけど、すごく楽しくて、リラックスして聴いていただきたいと思いながら歌いました。

――コンサートに対する意気込みを。

登紀子さん:
今回は昼と夜の2回公演、しかもそれぞれが1部・2部構成のフルコンサートですので、ちょっと重労働ではありますけど、ミュージシャンたちには「2回も歌えるのよ」と言って、プログラムを作りながら叱咤激励しているところです。

私も75歳をすぎて、100年生きるとすれば、人生の3/4を生きて4幕目に入りました。
人生にとって最終幕が1番大事で、1幕目も2幕目も3幕目も最終幕である4幕目を生きるためにあったわけですから、その3幕目まで生きてきた私の人生をどれだけ大切に表現できるか、歌っていけるかというようなことが、今回のコンサートに込めた私の意気込みです。

この100年というのも遠い昔といえるかもしれないけど、決して遠い昔ではなくて、私たちが実際に生きた年月だということがすごく大事だと思っています。
自分が生きた年月というものをちょっとだけ振り返って歌ってみたい、歴史の中では戦争があったり、厳しい時代をたくさんこえてきたんですけど、その時代を素晴らしく生き抜いた人たち、あるいは生き抜くことができなかったかもしれないけれども歌になった人たちがいる。
その人たちの心の中にあった思いが今も届いてくるという、歌が持っている力というのは本当に遠い時代にメッセージを届けることができるんだということが、私が56年歌手として歌ってきたすごく大きな感激、歌に対する思いです。

コンサートは2021年5月29日(土)、京都芸術大学 舞台芸術研究センターの主催により、京都芸術劇場 春秋座にて劇場の20周年記念公演として開催。
今回作成された愛唱歌も披露されます。

加藤登紀子さんと受賞者のみなさん

「加藤登紀子コンサート2021 時には昔の話を 〜生きるための歌〜」

日時2021年5月29日(土)
昼の部 11:30
夜の部 16:00
会場京都芸術劇場 春秋座(京都芸術大学内)
〒606-8271 京都市左京区北白川瓜生山町2-116
TEL 075-791-9437
FAX 075-791-9438
http://k-pac.org/
webhttp://k-pac.org/?p=12758

チケット問い合わせは京都芸術劇場チケットセンター(075-791-8240 (平日 10:00〜17:00))まで

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