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政治経済

【イラン戦争ってなんなん? その4】なぜこのタイミングで?

アメリカとイランの間では、攻撃のわずか2日前にあたる2月26日まで、イランの核問題を解決するための高官協議が行われていました。

協議はオマーンの仲介によって行われ、目立った合意には至らなかったものの、オマーン側は一定の進展があったと説明していました。

さらに、3月2日からは、IAEAとイランによる技術協議も予定されていたのです。

そのため、イラン側などからは、外交交渉はアメリカとイスラエルが攻撃態勢を整えるための時間稼ぎだったのではないか、との批判も出ました。

ただし、交渉そのものが最初から攻撃を隠すための偽装だったと確認されたわけではありません。

もう一つの背景として考えられるのが、イラン国内の混乱です。

イランでは2025年12月末から、通貨の下落や物価高、経済状況の悪化などに対する不満をきっかけに、大規模な反政府デモが発生しました。

デモは次第にイスラム体制の打倒を求める運動へと拡大しましたが、治安当局によって厳しく弾圧され、死者数は数千人規模に達したとされています。

こうした反政府運動によってイラン指導部が弱体化していると判断したことが、アメリカとイスラエルに攻撃を決断させた可能性も指摘されています。

参考文献

『イラン戦争 アメリカ・イスラエルの策略』宮田 律

『アメリカの戦争と世界危機 イラン進行は何をもたらすのか』三牧聖子編