【京都市左京区】幻の“銅閣寺” 大雲院の「祇園閣」
金閣寺(鹿苑寺)・銀閣寺(慈照寺)といえば京都を代表する観光スポットですが、実は京都には“銅閣寺”もあるのをご存知でしょうか。
京都人でもあまり知る人のいない銅閣は、八坂神社の南に位置する大雲院の中にあります。
信長を弔う寺院に大倉喜八郎が建設
銅閣のある大雲院は、織田信長・信忠親子の菩提を弔うため、1587年に創建された浄土宗の寺院です。
何度かの移転を経て、1973年(昭和48年)に大倉財閥の創始者・大倉喜八郎の別邸があった現在の場所に移転しました。
それより前の1928年(昭和3年)、この場所に大倉喜八郎が金閣、銀閣に次ぐ銅閣として作らせたのが「祇園閣」(国登録有形文化財)です。
明治から昭和にかけての建築家である伊東忠太による設計で、高さ36メートル、祇園祭の鉾をモチーフにした造りになっています。
(画像:入り口)
入口にある額「祇園閣」は西園寺公望によるもの。望楼に至る階段の壁には敦煌・莫高窟壁画模写が描かれており、独特な雰囲気を醸し出しています。
閣上からは360度周囲の眺望を楽しむことができます。
西側は市街化されていてそうでもありませんが、北・東・南側の眺望は絶景。この素晴らしい景色をお伝えしたいところですが、残念ながら祇園閣の内部と閣上からの景色は撮影禁止となっています。
大雲院は通常は非公開ですが、数年おきに期間を限って公開されます。
次の公開がいつになるかわかりませんが、公開される際にはぜひ。
大雲院
住所/京都府京都市東山区祇園町南側594 – 1
電話/075-531-5018
Webサイト/https://www.daiunin.or.jp/