【京都市左京区】牛若丸伝説と『有頂天家族』の聖地「鞍馬寺」
京都の奥座敷・鞍馬。鞍馬山は牛若丸(源義経)が修行した地として知られ、650万年前に護法魔王尊(サナート・クマラ)が金星から降り立った地であるといわれています。
1200年以上の歴史を持つ鞍馬寺は、鞍馬山を境内とするパワースポットです。
鞍馬寺は鞍馬弘教の総本山の寺院。鑑真の弟子である鑑禎(がんちょう)によって開創されました。京都の北を守る鎮護する寺として古くから栄え、清少納言の『枕草子』や紫式部の『源氏物語』にも登場します。
鞍馬寺へ行くには、叡山電車の鞍馬駅を出て、名物を味わえる店が軒を連ねる参道を歩いてわずか3分。
宗教法人唯一の鉄道事業者
仁王門を抜けるとすぐに本堂金殿までのケーブルカーがあります。
これは鞍馬寺が運営するもので、鞍馬寺は宗教法人としては唯一の鉄道事業者となっています。
ケーブルカーの距離は200メートルほどしかなく、歩いて参拝することも可能です。
境内随一のパワースポットである本殿金堂。
牛若丸伝説と鞍馬寺
平治の乱で父の源義朝が討たれると、牛若丸は鞍馬寺に送られます。伝説では牛若丸は昼間は仏道修行に励み、夜は天狗に兵法を授けられたとされてます。
この天狗がいわゆる「鞍馬天狗」で、鞍馬山の奥、僧正ヶ谷に住むと伝えられる大天狗です。
奥の院参道には牛若丸が天狗に剣術を習ったという場所である僧正ガ谷があり、ほかにも境内には牛若丸に関するスポットがたくさんあります。
ちなみに大佛次郎の時代小説で映画やドラマになった「鞍馬天狗」は主人公が「鞍馬天狗」と名乗るだけで、鞍馬や天狗は特に関係ないそうな。
有頂天家族と鞍馬寺
狸の名門・下鴨家の四兄弟を主人公に、天狗や人間を巻き込んだ大騒動を描く『有頂天家族』。下鴨四兄弟の師匠にあたる大天狗の「赤玉先生」は、かつては如意ヶ嶽を治め絶大な力を持っていました。しかし鞍馬天狗達に如意ヶ嶽を追われ、出町桝形商店街裏のアパートに逼塞しています。
鞍馬山を根城とする鞍馬天狗たちは赤玉先生とは犬猿の仲で、ライバルとして対立する姿が描かれます。
奥の院参道から貴船神社へ
奥の院参道は、霊宝殿の先から僧正ガ谷を経て魔王殿へといたる約1.5kmの山道です。
この道は貴船神社へと通じており、鞍馬寺とあわせて参拝するのもおすすめです。
鞍馬寺
住所/京都市左京区鞍馬本町1074
電話/075-741-2003
Webサイト/https://kuramadera.or.jp/