鞍馬の名物「木の芽煮」

「木の芽煮」は、山椒と昆布を合わせ、醤油で煮て佃煮にしたもの。「木の芽」とは山椒の若葉のことです。素直に「きのめに」と読むこともありますが、「木の芽煮」と書いて「きのめだき」と読む。京都の奥座敷・鞍馬の名物です。

古くから、鞍馬の人々は周辺の山で豊富に採れる山菜を塩漬けにして食べていました。一説には木の芽煮は牛若丸が食べていたとされる「木の芽漬」（アケビの蔓、山椒の芽、ヤマブキ等の塩漬）から発達したといわれています。
明治時代になると昆布を加えた現在の木の芽煮が生まれ、鞍馬寺への参拝者に売られるようになりました。

鞍馬街道は平安遷都の頃からの古い街道のひとつ。「京の七口」の鞍馬口から出て、鞍馬寺を通って丹波、若狭まで伸びていました。いまも昔ながらの雰囲気を残していて、趣きがあってとてもいいのです。

鞍馬寺の門前へと続く参道には、木の芽煮を販売するお店が軒を連ねています。

京くらま林

「京くらま林」は鞍馬街道にお店を構える佃煮店。昆布、山椒の実を細かく刻んで炊き上げた木の芽煮は、あっさりとしていながらもコクがあり、まろやか味わいです。

お店のたたずまいがまたいい。
他のお店と比べると鞍馬寺から少し離れてますが、逆に風情のある鞍馬街道を歩きがてら買いに行くのが楽しいのです。

牛若丸と天狗のデザインが味わいがあります。

ごはんによく合うので、この量で茶碗一杯食べられる。お酒のつまみにもよさそうですな。

京くらま林では名物の木の芽煮のほか、ちりめん山椒や湯葉の佃煮、うなぎの佃煮、昆布の佃煮など、魅力的な京佃煮がたくさん。お得なセット商品もあるので、いろんな佃煮を食べ比べてみるのもいいですね。

住所／京都市左京区鞍馬本町338
電話／075-741-2028
営業時間／月・火・木・金・土・日曜 09：30〜17：30
定休日／水曜
Webサイト／https://www.kyotokuramahayashi.com/