【海の京都】もうひとつの京都「海の京都」その魅力を探る その2
京都府の北部地域に位置する舞鶴市、宮津市、京丹後市、与謝野町、伊根町、福知山市、綾部市の7市町からなる「海の京都」は、日本海に面した美しい自然景観と独自の文化を誇る地域。海、山、里が織りなす風土や豊かな歴史を楽しむことができます。
(前回までのあらすじ)
海の京都の魅力を満喫するために参加したバスツアー。早朝、京都駅前を出発したバスは京都縦貫道を北に向かいました。
最初の目的地は「舞鶴地方卸売市場」。ここでは競りの様子や水揚げされた新鮮な魚を見学しました。
京都で最も水揚げ量が多い流通拠点
京都の海は、暖かい「対馬海流」と冷たい「日本海固有水」の影響を受けています。そのため、マグロやブリなどの暖水性の魚介類と、ズワイガニやハタハタなどの冷水性の魚介類が漁獲されます。また、起伏に富んだリアス式海岸が良質な魚介類を育み、豊かな漁場となっています。
「海の京都」には33もの漁港があり、その中でも舞鶴市に位置する「舞鶴漁港」は、京都府内で最も水揚げ量が多く、府内産水産物の主要な流通拠点となっています。中でも舞鶴漁港内にある「舞鶴地方卸売市場」は、京都府の水産物の中心的な流通拠点であり、定置網や底曳網で捕れた魚介類や、養殖されたかき類、丹後とり貝などが取引されています。
京都府漁業協同組合は、府内で水揚げされるズワイガニ(松葉ガニ)に府内統一の高級ブランドを設け、従来の産地を示す緑色のタグに加え、新たな通し番号入りタグを導入しました。この円形のタグには、漁船ごとの通し番号や船名の略称が記載されており、裏側にはQRコードがついています。消費者は専用ページに番号を入力することで、水揚げ日や漁港の情報を確認できるようになりました。これにより、各ズワイガニの漁獲履歴を明確にし、流通の「見える化」を実現。ブランドイメージの向上につなげることが期待されています。
これらの取り組みは、消費者に信頼できる流通体制を提供するだけでなく、地域の水産業の持続的な発展にも貢献しています。
舞鶴地方卸売市場では活気溢れる様子や競りの風景を見学し、「魚の街」舞鶴の魅力を存分に感じることができました。次は「海の京都」で獲れた京都府産海産物を使った絶品メニューを堪能します。(続く)