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空海生誕1250年記念特別展「空海 KŪKAI ―密教のルーツとマンダラ世界」

イベント, 文化

真言宗の開祖であり、弘法大師として知られる空海は、今年生誕1250年を迎えました。空海生誕1250年を記念して、空海が日本にもたらし、日本文化に大きな影響を与えた密教のルーツをたどる展覧会が奈良国立博物館で4月13日より開催されています。

密教と曼荼羅

「密教とはなにか、わかりやすく説明しろ」と言われたら、ほとんどの人は困り果てるのではないでしょうか。かくいう自分も、うまく説明できません…というか、密教とはなんなのか、よくわかりません。

密教を伝えた空海も「密教は奥深く、文筆で表し尽くすことが難しい。そこで図や絵を使って悟らないものに開き示すのだ」と述べているそうです。その図や絵が曼荼羅(まんだら)です。

空海生誕1250年記念特別展「空海 KŪKAI ―密教のルーツとマンダラ世界」は、空海が伝えた密教の実像に迫り、曼荼羅の世界を表す展覧会です。

空海と神護寺

讃岐(今の香川県)に生まれた空海は、15歳で上京し、大学に入ります。やがて仏道に入り、長い修行を経た後、最澄(さいちょう)らとともに遣唐使として入唐しました。

空海は唐で恵果について密教を学んで帰国し、高尾山寺(神護寺)を拠点にして密教の教えを広める活動を始めます。

このようなゆかりから、神護寺には空海と真言密教にまつわる多くの品が残されています。
中でも空海が自ら制作を指揮したという現存最古の両界曼荼羅である「高雄曼荼羅」は、今回の見どころのひとつ。6年にも及ぶ修理がようやく終わり、修理後初の一般公開となります。

国宝 高雄曼荼羅

「高雄曼荼羅」は空海が制作に関わった現存唯一の両界曼荼羅で、現存する最古の曼荼羅であり、日本の曼荼羅の原点とされています。空海が思い描いた密教の世界観を伝える貴重なもので、日本仏教絵画史上の最高傑作と呼ぶにふさわしい国宝です。
高雄神護寺に伝わることから「高雄曼荼羅」の名で広く知られるようになりました。

巨大な曼荼羅は圧巻の一言。

空海と東寺

やがて嵯峨天皇の信頼を得た空海は、東寺(教王護国寺)を賜ります。
これは密教による護国の役割を期待されてのことで、東寺は真言密教の根本道場として栄えました。

このように、空海は京都にも関係が深く、神護寺や東寺のように関連する寺院が多くあります。
今回の特別展では、都での空海の活躍を伝える宝物や、多方面にわたる著作が紹介されています。

この他にも国宝が28件、重要文化財59件と、貴重な密教の名宝が存分に展示される特別な展覧会。会期中、一部の展示替えを行い、6月9日(日)まで開催されます。

空海生誕1250年記念特別展「空海 KŪKAI ―密教のルーツとマンダラ世界」

会場/奈良国立博物館
   奈良市登大路町50
   050-5542-8600
   https://www.narahaku.go.jp/
会期/2024年4月13日(土)〜6月9日(日)
   前期展示 4月13日(土)〜5月12日(日)、後期展示 5月14日(火)〜6月9日(日)
開館時間/9:30〜17:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日/毎週月曜日、5月7日(火)
    4月29日(月・祝)、5月6日(月・休)は開館
Webサイト/https://kukai1250.jp/