長年空き家になっていたという築40年の印刷会社をリノベーション。“京都に住む友達の部屋”をコンセプトに、 西濱愛乃さんと西濱萌根さんの姉妹でオープンしたホステル。
それぞれレイアウトやインテリアデザインが異なるさまざまなタイプのゲストルームで、行くたびに違うスタイルの部屋を楽しむことができます。
その居心地のよさとあいまって何度も訪れたくなる魅力的な空間。
友達に会いに行くようにふらりと訪れたくなる、そんな場所です。
ゲストルームは8タイプ。
・男女混合/女性専用 ドミトリー (定員1名)
・シングルルーム(定員1名 ※ソファベッドで2名まで対応可能)
・ダブルルーム(定員2名)
・ツインルーム(定員2名)
・バンクツインルーム(定員2名 ※ソファベッドで3名まで対応可能)
・ファミリールームB(定員5名)
・ファミリールームA(定員4名)
・トリプルルーム(定員3名 ※ソファベッドで4名まで対応可能)
NINIROOMを運営する西濱愛乃さん(左)と西濱萌根さん(右)。西濱と西濱の姉妹の頭文字で“NINI”。
今回はお二人にお話をうかがいました。
ホステルをはじめたきっかけは。
「もともとはここが空き家になっていて、父が経営する設計事務所に設計の依頼がきたんです。
ここを綺麗にしてオフィスとして貸し出したいということだったんですけど、当時(2016年ごろ)はちょうどインバウンドが話題で宿泊施設が足りないという時期だったので、オフィスではなくホテルにしたらどうですかと父が提案しました。
持ち主の方はそれには興味がなくてそのまま空き家になってたんですけど、だったらうちで借りたいと父が手をあげまして、一緒にやろうと誘われたのがきっかけでした」
「その時私たちは東京でそれぞれ会社勤めをしていて、気が合うし仲がいいので東京でも一緒に住んでたんです。
それで、ずっと東京で会社員をするより、この話にのって好きな人と好きな仕事をやるのって楽しそうじゃない、と盛り上がって。
私たち姉妹がお互いの友達と気が合ってみんなで遊ぶようになることが多かったので、同じようなことが京都でできたら面白いんじゃないかというのがコンセプトにつながりました。
最初は私(姉の愛乃さん)が誘われて、ちょうどそのとき転職を考えてたりもしてたので、家で「こんな宿があったら楽しそうじゃない」という話をしているうちに、「私もやめるわ」(妹の萌根さん)って(笑)
それで一緒にやろうということになって、最終的に姉妹で立ち上げることになりました」
もともと大阪のご出身ですが、京都に住んでみていかがですか。
「私(愛乃さん)は大学が京都で、大学院の時に少しだけ一乗寺のほうに住んでました。
この岡崎エリアはいいエリアだと知っていたので、岡崎だったら場所的にもいいなというのがありました。
どこでも自転車で行けますし、鴨川にすごく近くて自然もありながら、めっちゃ酔っ払っても歩いて帰れる(笑)。
地域とのつながりを大切に、コミュニティに認められながら、京都に来る人にいい体験をして帰ってもらうというのがずっとテーマで、日々精進という感じです」
立ち上げにあたり、クラウドファンディングを利用されたと聞きました。
「資金としてはごく一部なんですけど、宿というのはいろんな人が来る場所になるので、もともとクラウドファンディングという考え方と「宿づくり」というのが合うと思っていました。
オープンする前からいろんな人に知ってもらえるきっかけになって、まだ見えないものを一緒に作る仲間ができたのが大きかったですね」
いま、京都では宿の過剰供給の問題がありますが。
「当初想定していた稼働率ではないんですけど、その分、この場所を他とは違う場所にするにはどうするか、泊まる場所というだけではなく、もっと違う目的を持った人に訪れてもらうにはどうしたらいいか、というのをより深く考えるようになりました。それを考えるのが面白いですね。
ただの宿というより、ここでイベントをしたり、近所の人が集まることで増えていく横のつながりが強みになればいいなと思います」
「コンセプトは“京都に住む友達の部屋”なんですけど、それに共感して居心地よく感じてくれている人が多いかなと思います」
「ゲストとスタッフの距離がすごく近くて、会話も多いですね。
私たちここでご飯を食べたりするので、ゲストと仲良くなることもあるし、本当に“友達の部屋”という感じです。
ビジネスホテルを選ばずに、こういうところに来られる方は「ガイドブックではなく、あなたのおすすめを教えてほしい」というような方が多いので、「じゃあここに行ってみてほしい」とか、ワインが好きと聞いたら「私もなんです」みたいなところから会話が始まります。
そこからおすすめのお店を紹介したり、相手の方が料理人ということに知れば「今度お料理を作るイベントを一緒にやりましょうよ」とその場で決まることもあって、そういった親密さが他所とは違う所ですね。
宿とゲストというより、本当に友達どうしみたいな、パーソナルな距離感がだと思います」
「自分たちが好きなものとか、こういう雰囲気を目指したいと思っていることに共感してくれる人や気が合う人がうまく集まって、私たちを介さずともつながれるみたいな、そういう拠点になればいいですね」
今後の目標・展望
「ハード面でここを“友達の部屋”のようにすることは、オープン1年目の目標でした。
スタッフの対応にしても、お部屋のしつらえとしても、どうすればもっと居心地よく「暮らすように旅する」ような拠点にできるかということを大事に考えています。
この建物の中だけでなく周辺に対してもそういう気持ちで滞在してもらえるようにしたいと、「NINIのご近所おさんぽ帳」を作りました。
このエリアを知って好きになってもらって、また帰ってきてくれるような、そういう地域に根ざした拠点になればいいなと思います」
NINIROOMではカフェラウンジ・客室・屋上などのスペースを利用して、撮影や作品の展示、ワークショップ、商品の販売など、さまざまな用途に利用することが可能。
シェアキッチンとして定期・不定期でのカフェやバーなど、自分のお店を運営することもできますよ。施設の見学や相談も随時受付中。
2月1日(土)・2日(日)にはシェアキッチンをテーマにしたイベントも開催。
お店の空いている時間を使って、店舗を持たなくても自分のお店を気軽にオープンできる「シェアキッチン」。
シェアキッチンの運営者・シェフを招き「シェアキッチンって実際どうなの?」が聞けるトークイベントをNINIROOMで開催。
当日はトークイベントのほか、2月1日(土)のランチ、ディナー、2月2日(日)の朝食と、3人のシェフによるシェアキッチンカフェがオープンします。
【トークセッション】
2月1日(土)15:30〜16:30
【ランチ】
2月1日(土)11:00〜15:00(LO14:30)
HUGO ROBERTO (https://twitter.com/37e)
【ディナー】
2月1日(土)17:00〜22:00(LO21:30)
Dekoffee 〜おデコの広いフタリのコーヒー屋さん〜(https://www.facebook.com/dekoffee2018/)
【朝食】
2月2日(日)8:00〜10:00
すずめ食堂 by ちりめん山椒 京佃煮 津乃吉(https://www.facebook.com/tsunokiti/)
日程 | 2月1日(土)11:00~2月2日(日)11:00 |
会場 | NINIROOM 〒606-8395 京都市左京区東丸太町30−3 |
※予約不要・ワンドリンクオーダー |
詳細はこちら:https://www.facebook.com/events/1093577587651983/
インタビュー中にも登場した、NINIROOMの周辺エリアのおすすめを巡るスタンプ帳。
これを片手にどすえスタッフも近所をお散歩してみようと思います♪
住所 | 〒606-8395 京都市左京区東丸太町30-3 |
電話 | 075-761-2556(受付 10:00〜22:00) |
メール | info@niniroom.jp |
webサイト | https://niniroom.jp/ |
※掲載情報は配信時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
撮影:稲場啓太(いなフォト/https://inaphoto.shiga.jp/) |