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【京都市伏見区】油をかけて開運のお地蔵さまと松尾芭蕉の句碑がある“油懸地蔵”こと「西岸寺」

歴史, 生活

京都市伏見区にある「西岸寺(さいがんじ)」は浄土宗のお寺です。この寺には「油懸地蔵(あぶらかけじぞう)」という通称があります。

その昔、山崎の油商人が西岸寺の門前で転び、油をこぼしてしまいました。残った油を西岸寺のお地蔵さんにかけて供養したところ、商売繁盛し大金持ちになったといいます。

それ以来、このお地蔵さんに油をかけて祈願すれば願いがかなうとして人々の信仰を集めたと伝えられています。このため、お地蔵さんは油で黒光りしているそうです。

このエピソードから「油懸地蔵」と呼ばれるようになったんですね。

山号も「油懸山(あぶらかけさん)」となっており、正式名は「油懸山地蔵院西岸寺」となっています。

この辺りは町名が「油掛町」、通りが「油掛通」となっており、地元の人たちにとっては「西岸寺」よりも「油懸地蔵」のほうがぴんとくるのかもしれませんね。知らんけど。

また、松尾芭蕉が西岸寺を訪れた際に「我衣(わがきぬ)に ふしみの桃の しづくせよ」詠んだとされ、境内には句碑が建てられています。芭蕉ファンの方もぜひ。

ちなみに、伏見には「西岸寺」というお寺がもうひとつあります。お間違えのなきよう。

西岸寺

住所/京都市伏見区下油掛町898